大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和48(オ)318 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人鈴村金一の上告理由一点および二点について。

民法七七〇条一項一号所定の「配偶者に不貞の行為があつたとき。」とは、配偶

者ある者が、自由な意思にもとづいて、配偶者以外の者と性的関係を結ぶことをい

うのであつて、この場合、相手方の自由な意思にもとづくものであるか否かは問わ

ないものと解するのが相当である。

原判決が確定した事実によれば、上告人は、昭和四二年四月ころから同年一〇月

末ころまでの間に、Dと共謀のうえ、自己の自由な意思にもとづいて、自ら婦女三

名を強いて姦淫し、性的関係を結んだというのであるから、上告人に不貞な行為が

あつたと認めるのが相当であり、これと同趣旨の原審の判断は、正当として是認す

ることができる。原判決に所論の違法はなく、論旨は採用することができない。

同三点について。

所論の点に関する原審の事実認定は、原判決挙示の証拠関係に照らして首肯する

に足り、右事実関係のもとにおいては、本件につき民法七七〇条二項の規定を適用

しなかつた原審の判断は、正当として是認できる。論旨は、ひつきよう、原審の認

定しない事実を交えつつ、独自の見解に立つて原判決を非難するにすぎず、採用す

ることができない。

よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文の

とおり判決する。

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 藤 林 益 三

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裁判官 下 田 武 三

裁判官 岸 盛 一

裁判官 岸 上 康 夫

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